日本酒の香りと味わい

2023.11.28

日本酒というカテゴリーの中でも、製造方法や原料の違いから様々な種類が存在します。そのため、同じ「日本酒」でも香りや味わいは、それぞれ大きく異なります。
そんな個性豊かな日本酒を最大限に楽しむために、日本酒のタイプ分類を一緒に学んでみませんか?

芳醇な香りと若々しい味わいに分類される薫酒。華やかで透明感があり、果実や花のような香りが漂います。一般的にフルーティなものが多く、甘味と酸味のバランスが取れた味わいです。吟醸酒や大吟醸酒などが多く分類されます。

相性の良い料理

バランスの取れた味わいの薫酒はキレの良い飲み口のため、素材を活かしたシンプルな風味の料理と相性バツグン!
鮎の塩焼き、はまぐりの酒蒸し、山菜の天ぷら、魚介のカルパッチョ、フルーツとチーズのサラダなどが特にオススメです。

飲み頃温度

冷やすことによって薫酒の良さである清涼感が際立ちますが、冷やしすぎると香りの高さが落ちたり、味に雑味が出る場合も。「花冷え」と呼ばれる10℃前後の温度帯が飲み頃です。

軽やかな香りと若々しい味わいに分類される爽酒。柑橘類やハーブのような穏やかで控えめな香り、さらりとした口当たりと清涼感のある味わいが特徴です。すっきりと飲みやすいフレッシュな味わいは、本醸造酒や普通酒などが多く分類されます。

相性の良い料理

日本酒の中で最も爽涼な風味と控えめな香り、後味が短くすっきりとした味わいの爽酒は幅広い料理とお楽しみいただけます。
その中でも、香味野菜やハーブ類、淡泊な味わいのお料理と相性がバツグン!
蕎麦、生牡蠣、海老のオーブングリル、茶碗蒸し、だし巻き卵、野菜と油揚げの煮びたしなどが特にオススメです。

飲み頃温度

フレッシュな味わいを活かすために、しっかりと冷やすことでより美味しくお召し上がりいただけます。「雪冷え」と呼ばれる5℃前後の温度帯や「花冷え」と呼ばれる10℃前後の温度帯が飲み頃。
冷やすだけではなく、50℃前後の熱燗もお楽しみいただけます。

芳醇な香りと濃醇な味わいに分類される熟酒。スパイスやドライフルーツのような複雑で力強い香り、とろりとした甘みと熟成された酸味のバランス良い味わいです。長い年月をかけて熟成されたユニークな味わいは、古酒や長期熟成酒などが多く分類されます。

相性の良い料理

複雑性のある熟成された香りとクセのある風味は、濃い味のお料理や脂の多い素材と相性がバツグン!
鰻のかば焼き、豚の角煮、クセのあるチーズ、鯖の竜田揚げ、ジビエ料理などが特にオススメです。

飲み頃温度

温度は香りと味の好みによって設定を変えましょう。温度設定を低くすればクセの強さを抑えることができます。温度が高くなりすぎたり低くなりすぎたりすると風味のバランスが崩れるため要注意。
「涼冷え」と呼ばれる15℃前後の温度帯が飲み頃です。少し温めて40℃前後(ぬる燗)もお楽しみいただけます。

軽やかな香りと濃醇な味わいに分類される醇酒。香ばしさや酸味を感じる麹本来の香りと、甘味や酸味に加えて程よい苦味のあるふくよかな味わいです。原料である米そのものの良さを感じられるコクのある味わいは、純米酒や生酛系酒などが多く分類されます。

相性の良い料理

旨味があり、ほどよく続く余韻は食中酒として長く飲んでも飲み飽きしない味わいです。原材料に由来する米やヨーグルトのような香りと、ふくよかさと心地よい苦味が調和したコクのある風味は、しっかりとした味付けの料理や酒の肴などと相性バツグン!
とんかつ、鯖の味噌煮、焼鳥(タレ)、ブリの照り焼き、手羽先の甘辛煮、野菜の辛味噌炒めなどが特にオススメです。

飲み頃温度

醇酒の特長であるコクと香りを引き立てるために、高めの温度設定がオススメです。米本来の香りが増し、ふわりと甘い香りが漂います。40℃前後の「ぬる燗」、50℃前後の「熱燗」などの燗酒が飲み頃。もちろん冷やしても美味しくお召し上がりいただけます。温度帯は程よい冷たさの「涼冷え(15℃前後)」をオススメいたします。

日本酒の4分類、いかがだったでしょうか?
香りと味わいの分類はございますが、日本酒一本一本で様々な個性があり、一緒にお召し上がりいただく料理も様々です。
ぜひ自分の好みのペアリングや温度帯を探ってみてくださいね。

次回は、ほまれ酒造で使用している酒米や酵母をご案内いたします!

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