11月6日、西会津町の松尾神社で「上卯祭(じょううさい)」が執り行われました。
松尾神社は、福島県内で唯一、酒の神様をお祀りする神社です。
毎年11月最初の卯の日には、会津の蔵元当主が参列し、醸造の安全と繁栄を祈願します。
秋の収穫を終えた11月最初の「卯の日」に行われるのが、上卯祭です。
ほまれ酒造が蔵を構える福島県会津地方では、西会津町の松尾神社に蔵元当主が集まり、その年の醸造の安全と成功を祈願するとともに、お供えとして「酒」を奉納します。
上卯祭は、酒造りに携わる人々にとって一年の重要な節目であり、伝統を受け継ぐ大切な場でもあります。
11月は秋の収穫が終わり、酒造りが始まる季節にあたります。
日本酒は、気温が低く菌が繁殖しにくい冬(11月〜翌年2月頃)に仕込む「寒造り(寒仕込み)」が中心です。
そのため、酒の神様への感謝や安全な醸造を祈願する祭りが、この仕込みの時期に行われます。
会津で行われる上卯祭は、「毎年晴れる」と言い伝えられています。
今年も晴天に恵まれ、2人の宮司が祭儀を執り行い、会津の杜氏や当主が参列しました。
神事の前に、まず手水で手や口を清めます。
身を清めたあと、神様への感謝を込めて御布施と酒を奉納します。
参列者は松尾神社の敷地内にある井戸へ向かい、宮司がその井戸水を掬い上げて神社へ運びます。
この井戸水は「仕込み水の源泉」とされ、神前に供えられたあと、宮司によって清めの祝詞が奏上されます。
祝詞の奏上が終わると、参列者は玉串を奉奠し、その年の「醸造安全」や「良酒醸成」、そして「社員の健康」などを祈ります。
蔵元は御札と御神水を受け取り、さらに当地区で収穫されたお米やきのこなどの地場産品も授かります。
ほまれ酒造では、持ち帰った御札を、製造部の神棚にお祀りし、日々の安全と品質向上を願っています。
会津では、蔵元が小瓶を持参して御神水を受け、持ち帰ります。
この御神水は、酒造りの最初の仕込み水「種水」として使われ、ほまれ酒造でも酒母仕込みの際に用います。
この習わしは、江戸時代中期以降に福島県や新潟県の蔵元が参拝して御神水を種水として持ち帰ったことから、伝統として受け継がれるようになりました。
今年も上卯祭にて、蔵の繁栄と良質なお酒が造れますよう祈願してまいりました。
蔵人一同、心を込めて新酒の仕込みに励んでおります。
これから皆さまにお届けする新酒も、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。
この冬、蔵から届く一杯が皆さまの笑顔につながりますように。
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